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(No.83) 2013年1月12日号

(No.83) 2013年1月12日号

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No.83 【介護福祉士メルマガ】

こんにちは、合格オンラインの井上です。

昨日に引き続き、【認知症の理解】になります。

自力で調べる時間がないよーーという泣きメールをいただきました。(T-T).

 

03.記憶障害
皆様に5個ご質問いたします。

Q1
記憶障害の定義を今すぐなにも見ないで、言ってみてください。

答え


記憶障害とは、記憶を思い出すことができない、また、新たなことを覚えることができないなどという、記憶に関する障害の総称です。一時的に思い出すことができない記憶は短期記憶障害、長期間思い出すことができない記憶は長期記憶障害と、二通りに分けられます。

 

Q2
見当識障害の定義を今すぐなにも見ないで、言ってみてください。

答え


見当識障害とは人や周囲の状況、時間、場所など自分自身が置かれている状況などが正しく認識できない状態を指す。脳血管障害(脳梗塞など)、アルツハイマー病、統合失調症の患者などに見られる精神的機能障害の一つです。認知症の主要な障害。

 

Q3
失語の定義を今すぐなにも見ないで、言ってみてください。

答え


聴覚や発声器官に異常がないのに、大脳の病気や障害によって言語中枢が損傷され、言葉を理解したり話したりできなくなる状態。言葉が理解できない感覚性失語症と、理解はできるが話すことができない運動性失語症とがあります。


Q4
失行の定義を今すぐなにも見ないで、言ってみてください。

答え


失行「運動可能であるにもかかわらず合目的な運動ができない状態」と定義した高次機能障害のひとつです。着衣失効ズボンを腕に通そうとしたりする。

 

Q5
失認の定義を今すぐなにも見ないで、言ってみてください。

答え


失認とはある一つの感覚を介して対象物を認知することができない障害のことです。視覚、聴覚、触覚などの他、病態失認や半側空間無視なども失認に含まれます。高次機能障害のひとつでです。

半側空間無視とは視空間の右半分あるいは左半分の空間しか認識できない現象のこと。

 

認知症の定義

認知症とは「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」をいいます。
つまり、後天的原因により生じる知能の障害である点で、知的障害(精神遅滞)とは異なるのです。今日、認知症の診断に最も用いられる診断基準のひとつが、アメリカ精神医学会によるDSM-IVです。各種の認知症性疾患ごとにその定義は異なりますが、共通する診断基準には以下の4項目があります。

 

DSM-IVによる認知症の診断基準

1多彩な認知欠損。記憶障害以外に、失語、失行、失認、遂行機能障害のうちのひとつ以上。

2認知欠損は、その各々が社会的または職業的機能の著しい障害を引き起こし、病前の機能水準から著しく低下している。

3認知欠損はせん妄の経過中にのみ現れるものではない。

4痴呆症状が、原因である一般身体疾患の直接的な結果であるという証拠が必要。

言葉の定義は少し難しく感じたのではないでしょうか。

試験では、用語・単語の意味を正しく理解しておくことが大切です。


お別れの前に、問題を一問○か×でお答えください。

問い
せん妄は認知症の症状の一つである。

答え


×
せん妄と認知症は異なる疾患です。両疾患とも認知機能が障害されますが認知症では主に記憶が、せん妄では主に注意力が侵されます。

おまけ問題です。

次の質問項目の中から、正しいと思われるものを「はい」、間違っていると思われるものを「いいえ」で選んでみましょう。

Q1:せん妄と認知症は基本的にほぼ同じ状態といってよい。
  〔はい、いいえ〕

Q2:せん妄は、記憶障害をともなう。
  〔はい、いいえ〕

Q3:せん妄は、一度なってしまうと回復不可能である。
  〔はい、いいえ〕

Q4:身体の脱水により、せん妄の原因となることがある。
  〔はい、いいえ〕

Q5:不眠が、せん妄の原因となることがある。
  〔はい、いいえ〕

 

◆解答◆

Q1:いいえ・・・せん妄の場合は、夜間に増悪し、一日のうちに症状が変わったり、幻覚が現れたりします。
Q2:はい・・・せん妄は、しばしば認知症と間違えられます。
Q3:いいえ・・・せん妄は、回復可能です。
Q4:はい
Q5:はい・・・脱水や不眠の他にもせん妄の原因となるものがあります。

よい一日をお過ごしください。では、またあした・・・

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