No.88【介護福祉士メルマガ】
2013年1月17日
こんにちは、合格オンラインの井上です。
さて、本日も認知症の問題になりますが、その前に皆様は、来年の今頃は、介護福祉士国家資格所持者としてご活躍されていることとおもいます。
責任も出てきますので、しっかりとした知識と技術を身につけるよう取り組んでいただければ嬉しいです。
あるイギリスの作家の名言をお届けします。
【私たちは過去の記憶によってではなく、未来への責任によって賢くなる。】
では、未来の介護福祉士さんに向けて問題をお届けします。
問1
「認知症」の狭義の意味としては「知能が後天的に低下した状態」の事を指すが、医学的には「知能」の他に「A」「B」を含む認知の障害や「人格変化」などを伴った症候群として定義される。
ABに当てはまる語句を解答してください。
答え
↓
↓
A(記憶)
B(見当識)
順番が逆でもok
問2
認知症は、非可逆的な疾患にのみ使用されていたが、近年、正常圧水頭症など治療により改善する疾患に対しても認知症の用語を用いることがある。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
○
正常圧水頭症意外に治る認知症についても調べてまとめておきましょう。試験的には、治る認知症と非可逆的な認知症について分類する趣旨の問題が出る可能性があります。
問3
変性性認知症には、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病がある。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
×
きちんと体系的に学習していないと出題意図が読めないと思います。
認知症の分類ができているかを問う内容となっています。認知症の原因の着目するとよいでしょう。クロイツフェルト・ヤコブ病は感染が原因の認知症で、変性性認知症とはことなります。
クロイツフェルト・ヤコブ病がひっかけになっています。
問4
慢性硬膜下血腫が原因の認知症は、非可逆的な疾患である。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
×
きちんと診断し、治療すれば治る認知症であり、非可逆的な疾患ではありません。診断を誤ると、一生認知症でいる可能性があります。原因をつきとめることは、大事です。
問5
中核症状とは、患者によって出たり出なかったり、発現する種類に差が生じる症状をいう。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
×ですね。
周辺症状の説明になっています。
基本問題といってよいでしょう。
問6
周辺症状とは、程度や発生順序の差はあれ、全ての認知症患者に普遍的に観察される症状をいう。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
×
中核症状の説明となっています。
問5・6は基本的なことなので必ずきちんと理解しておく必要があります。
問7
「周辺症状」のことを、近年では特に症状の発生の要因に注目した表現として「BPSD(Behavioral and PsychorogicalSymptoms of Dementia:行動・心理障害)」と呼ぶ。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
○
問8
周辺症状には、症状としては幻覚・妄想、徘徊、異常な食行動(異食症)、睡眠障害、抑うつ、不安・焦燥、暴言・暴力等がある。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
○
問9
中核症状が認知症の初期・軽度・中等度・重度と段階を踏んで進行していくのに対し、周辺症状は初期と中等度では症状が急変することも大きな特徴である。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
○
問10
不安状態、及び認知能力が低下した状態での不安の打開方法として異常行動を起こすことが原因であるため、まずその不安の原因となっている要素を取り除くことが対処の基本となる
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
○
中核症状なのか周辺症状なのかを、見分けて、対応することが大切ですね。
問11
長谷川式認知症スケール(HDS-R)満点は30点。原法では20点以下を認知症としたが23点以下を認知症とする。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
×
いじわる問題です。正しくは、
最高得点は30点であり20点以下を認知症の疑いあり。
設問は、Mini-Mental State Examination(MMSE)の説明になっています。
問12
Mini-Mental State Examination(MMSE)は、最高得点は30点であり20点以下を認知症の疑いありとする。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
×
いじわる問題です。正しくは満点は30点。原法では20点以下を認知症としたが23点以下を認知症とする。
長谷川式かMMSEは出題の可能性が高いので中身まで理解しておくとよいでしょう。
問13
頭部CTは、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症などの治療可能な疾患の検出が目的となる。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
○
正しい診断が重要となります。
問14
認知症とうつ病との鑑別 は認知症は、日内変動を伴わず、ゆっくり記憶障害から発症する。深刻さを欠き、質問に対してははぐらかしたり怒ったりする。一方うつ病は、日内変動が強く、比較的急激に抑うつ症状から発症する。自責的で深刻味をおび、質問に対する返答は遅れたりわからないと言ったりする。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
○
要するに診断を間違えやすいので注意が必要ということです。診断を間違えると間違えた治療になってしまいます。
なんだか、勉強方法とも似ていますね。
問15
認知症とせん妄との鑑別認知症は、日内変動を伴わずにゆっくり発症する。
原因が必ずしも特定されない。一方せん妄は、日内変動が強く急激に発症し、対話が成立しないこともある。薬剤・身体疾患などの原因が存在する。
○か×でお答えください。
答え
↓
↓
○
まとめ、
下記の試験出題範囲を最後にもう一度確認お願いします。
メルマガ81号から88号までが認知症関連でした。
体系的に整理をして、多角的に認知症をとらえていただければいいと思います。
お疲れさまでした。
さて、
ちょっと余談ですが、
とある、有名な方の記者会見で新聞記者ガ質問をしました。「認知症対策についてどう思いますか?」有名な80歳の方「私は、認知症の専門家ではないけど、一つだけいえることがある。
くやしいだよ。くやしんだよ認知症になること、なったこと、とにかく、とにかく、くやしいだよ。」とだけ記者会見で返答をしました。
若い諸君に、専門家となって、悔しい気持ちを受け止めて、職務にあたってほしい・・・というメッセージに、井上は感じました。
では、本題の戻して確認します。
■■■
■認知症を取り巻く状況
01.認知症高齢者の数の推移、その他
02.認知症高齢者支援対策の概要
(相談対策の整備、在宅対策、施設対策、権利擁護対策、地域密着型サービス、その他)
■■■
■医学的側面から見た認知症の基礎
03.記憶障害
04.見当識障害
05.失語、失行、失認、その他
06.うつ病
07.せん妄
08.アルツハイマー病
09.血管性認知症
10.レビー小体病
11.ピック病
12.クロイツフェルト・ヤコブ病
13.その他(慢性硬膜下血腫等)
14.検査
15.治療
16.予防
■■■
■認知症に伴うこころとからだの変化と日常生活
17.認知症が及ぼす心理的影響
18.認知症の人の特徴的な行動障害
19.周辺症状の背景にある、認知症のある人の特徴的なこころの理解(混乱、不安、怯え、孤独感、怒り、悲しみ、その他)
20.認知症の人の特性を踏まえたアセスメント(保たれている能力と低下している能力の把握、家族との関係の把握、その他)
21.環境変化が認知症の人に与える影響(なじみの人間関係、居住環境、その他)
22.その他
■■■
■連携と協働
23.地域包括支援センターの役割・機能
24.コミュニティ、地域連携、まちづくり
25.ボランティアや認知症サポーターの役割・機能
26.多職種協働の継続的ケア
■■■
■家族への支援
27.家族の認知症の受容の過程での援助
28.家族の介護力の評価
29.家族のレスパイト
30.その他
明日からは、
【障害の理解】になります。
よい一日をお過ごしください。では、またあした・・・