第26回 社会・環境と健康(20問)
回答は、最後にあります。
問1 疾病対策と一次・二次・三次予防に関する組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)新生児マススクリーニング—一次予防
(2)肺炎球菌ワクチン接種—一次予防
(3)心筋梗塞後のリハビリテーション—二次予防
(4)腎不全患者に対する人工透析—二次予防
(5)生活環境改善—三次予防
問2 わが国の公衆衛生・予防医学の歴史に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)初めて種痘が行われたのは、明治時代である。
(2)国民皆保険制度が導入されたのは、大正時代である。
(3)初めて「衛生」という言葉が用いられたのは、第二次世界大戦後である。
(4)結核による死亡が激減したのは、昭和20年代である。
(5)初めて保健所ができたのは、昭和40年代である。
問3 食品が放射能汚染を受けた場合に、食品1kg当たりに含まれる放射能を表す単位である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)Gy(グレイ) (2)Sv(シーベルト) (3)Bq(ベクレル) (4)rad(ラド) (5)rem(レム)
問4 水道法に基づく水質基準に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)生物化学的酸素要求量(BOD)についての基準値が定められている。
(2)pHについての基準値が定められている。
(3)一般細菌は、「検出されないこと」となっている。
(4)水銀は、「検出されないこと」となっている。
(5)トリハロメタンは、「検出されないこと」となっている。
問5 健康、疾病、行動に関わる統計資料である。全数を対象としたものとして、正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)人口動態統計 (2)国民生活基礎調査 (3)患者調査 (4)国民健康・栄養調査 (5)学校保健統計調査
問6 直接法による年齢調整死亡率に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)集団によらず、粗死亡率は年齢調整死亡率よりも高い。
(2)観察集団の年齢階級別死亡率が必要である。
(3)基準集団の年齢階級別死亡率が必要である。
(4)標準化死亡比として算出する。
(5)人口規模の小さな集団に適した方法である。
問7 あるコホート集団において、肺がんによる死亡を5年間追跡調査した結果を、下表に示す。肺がんに対する曝露Aの寄与危険(10万人年対)である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)1.5 (2)2.0 (3)50 (4)100 (5)500
問8 調べたい事柄と疫学の方法との組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)特定保健用食品の効果—地域相関研究
(2)新型インフルエンザの罹患率—横断研究
(3)腸管出血性大腸菌食中毒の原因食品—コホート研究
(4)悪性中皮腫と石綿曝露との関連—症例対照研究
(5)放射性物質の健康影響—ランダム化比較対照試験(RCT)
問9 健康の「生物心理社会モデル」に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)疾病の病因の解明を優先する考え方である。
(2)WHO 憲章の健康の定義と共通性がある。
(3)病気のみを診るのではなく、病人を診る、という視点が根底にある。
(4)救命・疾患治療の医学の考え方を、さらに発展させたものである。
(5)対象者のニーズを把握するために、有用である。
問10 高齢者の身体活動・運動に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)国民健康・栄養調査では、運動習慣のある者の割合は、20歳代に比べて低い。
(2)健康日本21 では、「日常の歩行速度の向上」を目標に掲げている。
(3)最大酸素摂取量は、年代が進むほど高くなる。
(4)介護予防事業の中に、運動器の機能向上がある。
(5)買い物や散歩などの外出は、健康維持のために有用である。
問11 たばこ対策に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)健康増進法に、受動喫煙の防止に関する規定がある。
(2)未成年者喫煙禁止法は、明治時代に制定された。
(3)タールは、発がんの原因物質である。
(4)ニコチン依存症管理は、医療保険の適用外である。
(5)禁煙補助剤は、一般用医薬品に含まれる。
問12 歯科保健活動とその目的の組合せである。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)3歳児歯科健康診査—不正咬合の予防
(2)禁煙—永久歯喪失の予防
(3)甘味飲食物の過剰摂取の制限—う歯の予防
(4)フッ化物歯面塗布—歯周病の予防
(5)介護予防事業—口腔機能低下の予防
問13 悪性新生物とそのリスク因子の組合せである。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)喉頭がん—アルコール (2)乳がん—肥満 (3)胃がん—高塩分食品
(4)肝がん—アフラトキシン (5)大腸がん—ノロウイルス
問14 2000年以降、女性において年齢調整死亡率が増加している疾患である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)胃がん (2)乳がん (3)子宮がん (4)脳血管疾患 (5)心疾患
問15 DOTS(Directly Observed Treatment,Short Course)を用いて、対策を行っている感染症である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)重症急性呼吸器症候群(SARS) (2)後天性免疫不全症候群(AIDS) (3)C型肝炎 (4)マラリア (5)結核
問16 わが国の医療制度に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)自営業者は、国民健康保険に加入する。
(2)被用者保険においては、事業主が保険料を全額負担する。
(3)医療機関受診の際に、被保険者は医療費の全額を支払う。
(4)一人当たりの国民医療費は、減少傾向にある。
(5)診療所とは、病床を持たない医療施設を指す。
問17 地域保健行政に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)保健所の管轄人口は、法律で10万人以内と定められている。
(2)保健所には、2人以上の管理栄養士の配置が規定されている。
(3)保健所の根拠法令は、地域保健法である。
(4)市町村保健センターは、保健所の指示の下に業務を行う。
(5)食品の監視は、市町村保健センターの業務である。
問18 健やか親子21における乳幼児突然死症候群の予防対策である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)仰向け寝の推進 (2)母乳栄養の推進 (3)母親の禁煙
(4)父親の禁煙 (5)父親の禁酒
問19 特定保健指導に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)65歳以上の対象者を優先して、積極的支援を行う。
(2)指導を行うのは、保健師または管理栄養士に限られる。
(3)禁煙指導は含まない。
(4)腹囲が基準値を超えない者は、指導の対象とはならない。
(5)高齢者の医療の確保に関する法律により規定されている。
問20 介護保険制度に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)介護保険の保険者は、国である。
(2)介護保険料は、20歳から負担する。
(3)要介護2の方が要支援2より、多くの介護が必要とみなされる。
(4)要介護認定は、介護支援専門員が行う。
(5)介護保険は、予防給付には適用されない。