介護支援専門員、ケアマネ

第14回 問題24

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【問題24】自宅で暮らしている利用者Aさんは、最初の面接で「自分ができないことをやってもらえばいいし、サービスを使うのは権利だ。ケアプランはいらないから、何曜日にどんなサービスが使えるかを書いた紙だけをくれればいい」と言っている。介護支援専門員の対応として、より適切なものはどれか。2つ選べ。

1 「私は専門職で、いろいろな指導もできますし、生活はきちんと管理して差し上げますから、まずは私の言うことを聞いてください」と話した。

2 「サービスを利用する権利があることはそのとおりです。しかし、ケアプランを作らないと規則違反になりますから、そのようなご意向でしたらほかの事業者と契約してください」と話し、利用者宅を辞した。

3 「あなたがサービスを利用して楽しく幸せに暮らせるように願っています。それを実現するために、どんなサービスが必要か相談させてください」と話した。

4 「サービスは一緒に考えましょう。でもケアプランは必要なものです。良いものを作りますから私に任せてください」と話した。

5 「私の仕事は、できないことを補うサービスを入れて終わりではありません。どのように毎日くらしたいと考えておられるか教えていただいたら、それをケアプランに目標として書き込んで、一緒に持っていましょう」と話した。

【用語解説】

【解説】 

問題 24【易しい問題】

より適切なものを選べとなっていますので、一般的に、常識的に考えて解答を導き出すべきでしょう。

1× 【5訂 第1巻183-186P】

利用者の意思決定をするために十分な説明等、様々なアプローチが十分であるのかどうかを考えると、ケアマネが高圧的な態度をとることないでしょうし、他の方法を検討することにより利用者の理解を得る可能性があります。辛抱強いケアマネになりたいものです。

2× 【5訂 第1巻183-186P】

他の事業者をすすめる場合、担当件数が限度人数を超えている場合に他の事業所を紹介することは可能ですが、お互いの理解不足が原因の場合は、様々な角度から検討する必要があります。

3○ 【5訂 第1巻183-186P】

選択肢124を×とし3を○と考える方法と、一緒に考えるという視点で相手の詳しい意向を聞き取り、様々な提案をし、利用者の意思により決定する方向を模索している点を評価して○を選択してもよいでしょう。

4× 【5訂 第1巻183-186P】

誰にとって良いケアプランなのかを考えると、利用者にとって良いケアプランかつ法令に準ずるものという制約があります。言葉は一緒にと言っていますが、作るのはケアマネだけと言っているので、利用者の意思決定がない状態です。なので×を選択します。

5○ 【5訂 第1巻183-186P】

まず、こちら(ケアマネ)側の役割や機能を説明し、相手に理解してもらうようアプローチしている点と一緒に考える、支援する姿勢を評価します。よって○を選択します。選択肢5個を見渡して、より適切なものを選ぶとよいでしょう。

現場でありがちな、介護保険のケアマネの役割を利用者さんはほとんど知らないというのが実態です。一度に多くのことを理解してもらうこともできない場合も多々あります。粘り強く、支援するということは精神的にも、肉体的にも、ケアマネジメントの技量も必要になります。経験がものをいう場合もあります。教科書的に解決しないこともあります。ですので、この問題は、あくまでも事例ということと、より適切なもの選ぶという観点で解くべきでしょう。

【解答】3,5

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