第14回 問題49
【問題49】ソーシャルワークの視点から、援助困難な事例への対応について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 援助困難な人は、複雑な問題を抱えていることが多いので、専門職だけで支援することが重要である。
2 援助者の知識・技術不足が、対応を困難にすることがある。
3 援助を拒否する人には、その人の自己決定権を尊重しつつも、専門職は働きかける努力を行う。
4 心理的な問題を抱えているクライエントに対しては、サービスの利用を勧めるべきではない。
5 家族間の意見の食い違いで援助が困難になっている場合には、専門職による家族関係の調整的援助が重要である。
【用語解説】
【解説】
問題 49【易しい問題】
福祉分野出題範囲として、援助困難事例への対応があります。具体的にどのような学習を行えばよいのかポイントをあげてみましょう。
◆ 援助困難事例への対応
◆ 援助困難事例における問題状況の分類
※ 問題を自覚しているが援助を受けようとしないか、受けていない場合
※ 当事者が問題を自覚していないために援助を受けようとしないか、受けていない場合
◆ 援助困難事例の理解
(基本事項)
※ 積極的援助の必要な人、問題という意識をもつこと
※ 予防対策と共に問題発見の仕組みをつくっておくこと
※ 信頼関係を樹立すること
※ 観察・情報収集
※ 人・問題・状況全体の課題分析と事例検討会議
◆ 援助困難事例へのアプローチ
※ 基本的対応のしかたとプロセス
※ 相手の気持ち、おかれている状況に共感的理解を示すこと
※ 正しい知識・情報の提供と援助者の教育的機能
※ 家族関係の調整の重要性
※ 社会資源の活用
※ 強力な介入の必要な場合
1× 【5訂 第3巻334P】
適切な援助活動を行うには、まず、人・問題・状況についてのアセスメントが必要になります。あらゆる場面を想定しながら当人に接し、人・問題・状況に関わる諸要因の全体的な連鎖を考慮しますが、これらは1人の援助者が行うには限界があることも多くあります。関係者で開催されるサービス担当者会議等で、それぞれの持つ知識・情報の交換による検討が必要といえます。
2○ 【5訂 第3巻333-334P】
設問のとおりです。
3○ 【5訂 第3巻327P】
設問のとおりです。
4× 【5訂 第3巻336P】
特異な言動や問題状況は、ごく最近の出来事から引き起こされている場合ももちろんありますが長い年月をかけて形成されることも多いとされます。さまざまな方法で、当事者が本当に求めている援助は何かを考える必要があります。
5○ 【5訂 第3巻336-337P】
設問のとおりです。
【解答】2,3,5