第13回 問題51
【問題51】介護保険における通所介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 通所介護は、社会的孤立感の解消、心身の機能の維持、家族の介護負担の軽減を目的としており、入浴や食事等のサービスの提供のみを目的とするものではない。
2 居宅サービス計画に通所介護がくみこまれたことがサービス担当者会議で確認されたのち、介護支援専門員が通所介護計画を作成しなければならない。
3 通所介護計画は、その内容について利用者に説明して同意を得た上で作成し、利用者に口頭で示せばよい。
4 療養通所介護計画は、訪問看護計画書が作成されている場合には、その訪問看護計画との整合を図りつつ、作成しなければならない。
5 指定療養通所介護事業者は、安全かつ適切なサービスを提供するため、安全・サービス提供管理委員会を設置しなければならない。
【用語解説】
●指定療養通所介護事業
難病等を有する重度要介護者又はがん末期の者であって、サービス提供に当たり常時看護師による観察が必要なものを対象とし、療養通所介護計画に基づき、入浴、排泄、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行う。
【解説】
問題 51【合否を分けそうな問題】
介護の現場では、デイ(デイサービス)と呼ばれることのほうが多い、通所介護ですが、まずはその【基本方針】をしっかりつかんでおくことが大切です。
【基本方針】
指定居宅サービスに該当する通所介護の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的並びに精神的負担の軽減を図るものでなければならない。
福祉分野出題範囲として、通所介護方法論の内容は以下になります。
◆ 通所介護の意義・目的
◆ 通所介護サービス利用者の特性
◆ 介護支援サービスと通所介護
1○ 【5訂 第2巻133P】
設問のとおりです。基本方針をご参照ください。
2× 【5訂 第2巻135~136P】
受験生さんのバックボーンによっては、デイサービスを実際にご覧になったことがない場合もあると 思います。できれば見学がベストですが、難しいようであれば、関連DVDなどの視聴、事業所パンフの入手などで、頑張って全体像をつかんでくださいね。参考書の文章だけでは、限界もあります。
さて、ケアプラン作成は、ケアマネージャーですが、デイサービスにおける、通所介護計画を作成するのは??? 正解は、通所介護事業所に勤務する、【管理者】の方になります。先に居宅サービス計画(ケアプラン)が出来上がっていれば、通所介護計画はその内容に沿ったものとすることが義務付けられています。
3× 【5訂 第4巻360P】
このタイプの問題が過去にも登場していますが、口頭で示せばよいという部分が誤りですね。指定通所介護事業所の管理者は、通所介護計画を作成した際には、当該通所介護計画を利用者に交付しなければならないと規定されています。交付とは、わかりやすく言い換えれば、書類を発行することです。
4○ 【5訂 第4巻302P】
設問のとおりです。
オンライン模試でも、まったく同じ問題がありましたね。
5○ 【5訂 第4巻363P】
設問のとおりです。
既に居宅介護サービス計画が作成されている場合は、当該居宅サービス計画の内容に沿って作成しなければならない。さらには、既に訪問看護計画書が作成されている場合は、当該訪問看護計画書の内容と整合を図りつつ、作成しなければならないとされています。
【解答】1,4,5