第26回 食べ物と健康(25問)

kyukei


問51 大豆とその加工品に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)大豆に含まれる主要たんぱく質は、グルテニンである。 
(2)湯葉は、大豆たんぱく質を凍結変性させたものである。 
(3)浜納豆は、納豆菌を用いて製造する。 
(4)大豆油に含まれる多価不飽和脂肪酸は、n-3系が多い。 
(5)大豆レシチンは、乳化剤として利用される。 

問52 卵の成分に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)オボムコイドは、ゆで加熱により凝固する。 
(2)卵黄の脂質は、トリアシルグリセロールが主成分である。 
(3)卵白の鉄含量は、卵黄より多い。 
(4)卵黄は、卵白よりアレルギーを起こしやすい。 
(5)全卵のコレステロール含量は、牛肉(脂身つき)と同程度である。 

問53 嗜好飲料に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)果汁100%の果実飲料は、JAS規格では果実ジュースという。 
(2)コーラには、カフェインが含まれない。 
(3)ココアの苦味成分は、テアニンである。 
(4)ウーロン茶のタンニン量は、紅茶に比べて多い。 
(5)緑茶は、茶葉を発酵させて作る。 

問54 ビタミンA に関する記述である。[   ]に入る正しいものの組合せはどれか。1つ選べ。 

体内に吸収されてビタミンAとしての効力を示す[ a ]には、ビタミンとしての効力が最も大きい[ b ]や、その半分の効力を示す[ c ]がある。 

      a          b              c 
(1)フラボノイド—β-クリプトキサンチン—α-カロテン 
(2)フラボノイド—β-カロテン————β-クリプトキサンチン 
(3)カロテノイド—α-カロテン————β-クリプトキサンチン 
(4)カロテノイド—α-カロテン————β-カロテン 
(5)カロテノイド—β-カロテン————α-カロテン 

問55 食品コロイドに関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。 

(1)卵白は、親水コロイドである。 
(2)加熱した寒天は、冷やすとゾルに変化する。 
(3)ショートニングは、窒素ガスが分散したコロイドである。 
(4)クリームからバターを作るとき、エマルションはO/W型からW/O型に転移する。 
(5)ヨーグルトは、たんぱく質が酸で凝固した沈殿ゲルである。 

問56 食物繊維に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)エネルギー値は、日本食品標準成分表2010では0kcalとみなされている。 
(2)キチンは、動物より植物に多く含まれる。 
(3)水溶性食物繊維は、コレステロールの吸収抑制作用を示す。 
(4)レジスタントスターチは、セルロースからなる。 
(5)ペクチンは、紅藻類に多く含まれる。 

問57 特定保健用食品の関与成分とその作用に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)カゼインホスホペプチドは、カルシウム吸収を促進する作用がある。 
(2)キシリトールは、血中の中性脂肪値を低下させる作用がある。 
(3)アラビノースは、血中のコレステロール値を低下させる作用がある。 
(4)ラクトペプチドは、抗う蝕作用がある。 
(5)キシロオリゴ糖は、血圧を低下させる作用がある。 

問58 トランス型不飽和脂肪酸に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)食用油を高温加熱しても、生成しない。 
(2)食用油の水素添加の過程で生成する。 
(3)コーデックス(Codex)委員会では、共役トランス型結合を1個以上持つ不飽和脂肪酸と定義している。 
(4)わが国では、栄養成分表示が義務化されている。 
(5)自然界には、存在しない。 

問59 カンピロバクターとそれによる食中毒に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)夏期より冬期に多発する食中毒である。 
(2)菌が産生した腸管毒素によって発症する。 
(3)潜伏期は、2~5日である。 
(4)畜肉類に比べて、魚介類による発症例が多い。 
(5)耐熱性であり、加熱調理した食品中でも生き残る。 

問60 自然毒による食中毒に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)イシナギの肝臓を多量に摂取すると、ビタミンE過剰症が起こる。 
(2)フグ毒のテトロドトキシンは、加熱することで無毒化される。 
(3)オゴノリ中毒の原因物質は、ソラニンである。 
(4)ツキヨタケ中毒の原因物質は、セスキテルペンである。 
(5)バイ貝毒は、青酸配糖体である。 

問61 牛海綿状脳症(BSE)に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)BSEに罹患した牛からヒトへ感染する可能性はない。 
(2)肋骨は、BSEの病因物質が蓄積する部位(特定部位)である。 
(3)口蹄疫ウイルスがBSEの病因物質である。 
(4)調理加熱でBSEの病因物質は、不活性化されない。 
(5)12か月齢以下の牛の特定部位は、除去が義務づけられている。 

問62 放射性物質に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。 

(1)ストロンチウム90は、放射性物質である。 
(2)放射性物質の中には、1年以上の物理的半減期を持つものがある。 
(3)ヨウ素131は、生体中で甲状腺機能障害の原因となる。 
(4)セシウム137は、ばれいしょの発芽防止のために用いられる。 
(5)わが国では、輸入食品にセシウム134と137の合計値による規制値が設定されている。 


問63 食品添加物に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)「既存添加物名簿」には、化学合成した添加物が記載されている。 
(2)L-アスコルビン酸を酸化防止剤として使用する場合は、使用基準がない。 
(3)dl-α-トコフェロールは、栄養強化の目的で使用することができる。 
(4)β-カロテンを着色料の目的で使用する場合は、用途名併記の必要はない。 
(5)イマザリルを防カビ剤として使用する場合は、使用基準がない。 

問64 食品衛生管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)総合衛生管理製造過程の承認は、内閣総理大臣が行う。 
(2)総合衛生管理製造過程には、HACCPシステムが組み込まれている。 
(3)HACCPシステムでは、管理基準から逸脱した場合の措置は対象外である。 
(4)コーデックス(Codex)委員会は、国際標準化機構(ISO)の下部組織である。 
(5)ISO14000シリーズは、「食品安全マネジメントシステム-フードチェーンに関わる組織に対する要求事項」の国際規格である。 

問65 遺伝子組換え食品の表示に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)分別流通管理をしていない非遺伝子組換え作物は、「遺伝子組換え不分別」の表示が省略できる。 
(2)遺伝子組換え大豆を原料とするしょう油は、遺伝子組換え食品の表示が義務づけられている。 
(3)表示義務の対象となっている作物を原材料とする食品であっても、その原材料の食品に占める重量が5%未満のものは、表示が省略できる。 
(4)遺伝子組換えトウモロコシを主原料とするコーン油は、遺伝子組換え食品の表示が義務づけられている。 
(5)非遺伝子組換え大豆を原料とした豆腐は、「非遺伝子組換え食品」の表示が義務づけられている。 

問66 食品の健康・栄養関連の表示に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。 

(1)身体の構造と機能に影響を及ぼすことを目的とした表示は、薬事法の規制を受ける。 
(2)健康保持増進効果について、虚偽又は誇大な広告の表示は、健康増進法によって禁止されている。 
(3)特定保健用食品の疾病リスク低減表示は、薬事法に基づいて定められている。 
(4)栄養機能食品は、食品衛生法と健康増進法に基づいて定められている。 
(5)合理的な根拠のない表示は、景品表示法によって禁止されている。 

問67 特定保健用食品の表示に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)「歳をとってからの骨粗鬆症になるリスクを低減するかもしれません」の表示が許可されている関与成分は、ビタミンDである。 
(2)規格基準型特定保健用食品には、「根拠は必ずしも確立されていません」の表示が含まれている。 
(3)条件付き特定保健用食品の表示は、特定保健用食品と同じである。 
(4)特定保健用食品の保健の用途の表示を許可するのは、厚生労働省である。 
(5)保健の用途の表示内容は、ヒトにおける有効性と安全性が明らかにされている必要がある。 

問68 特別用途食品に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。 

(1)総合栄養食品は、通常の食事で十分な栄養を摂ることが困難な患者のために、栄養素をバランスよく配合した食品である。 
(2)乳児用調製粉乳として販売するには、定められた基準を満たしていれば、国に届け出るだけでよい。 
(3)許可基準がない病気に関する病者用食品は、個別に評価・許可される。 
(4)えん下困難者用食品は、特別用途食品の1つである。 
(5)アレルゲン除去食品には、許可基準がある。 

問69 食品の加工とそれに関与する酵素の組合せである。正しいのはどれか。1つ選ベ。 

(1)果糖の製造—β-グルカナーゼ 
(2)チーズの製造—α-アミラーゼ 
(3)転化糖の製造—インベルターゼ 
(4)混濁果汁の清澄化—レンニン 
(5)肉の軟化—カタラーゼ 

問70 食品の加工に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選ベ。 

(1)パンは、生地をこうじカビで発酵させて製造する。 
(2)ベーコンは、塩漬した牛肉をくん煙して製造する。 
(3)バターは、大豆中の脂質を抽出して製造する。 
(4)がんもどきは、小麦粉生地に副材料を加えて製造する。 
(5)かつお節枯れ節は、焙乾後カビ付けして製造する。 

問71 食品の保存に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)低温障害は、畜肉を冷凍する場合に生じる。 
(2)紫外線は、食品の内部に浸透する。 
(3)冷凍焼けは、緩慢冷凍により抑制できる。 
(4)ブランチングは、冷凍野菜の褐変防止に有効である。 
(5)脱酸素剤は、嫌気性微生物の増殖抑制に有効である。 

問72 食品の容器包装に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)ラミネートは、2種類以上の包装素材を層状に成型したものである。 
(2)ガラスは、容器包装リサイクル法の対象外である。 
(3)プラスチック容器のリサイクル識別表示マークは、1種類である。 
(4)アルミニウムは、プラスチックに比べて光透過性が高い。 
(5)PETは、プロピレンを原料として製造される。 

問73 嗜好性の評価に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)嗜好性の評価には、環境要因は影響しない。 
(2)嗜好型官能評価では、訓練された検査員が製品の特性を客観的に評価する。 
(3)3点識別試験法は、3種類の異なる試料の差を識別する手法である。 
(4)食品のテクスチャーは、味覚に影響を及ぼす。 
(5)機器を用いて、テクスチャーを評価することはできない。 

問74 加熱調理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)ゆで加熱では、ゆで水からの放射により食品を加熱する。 
(2)蒸し加熱では、水蒸気の潜熱を利用して食品を加熱する。 
(3)伝導伝熱による加熱では、高温の物体から放出される赤外線を食品が吸収する。 
(4)電磁調理加熱では、食品自体を発熱させる。 
(5)電子レンジ加熱では、加熱時間は食品の水分量に依存しない。 

問75 魚介類の調理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 

(1)筋漿(筋形質)たんぱく質の多い魚は、でんぶに適する。 
(2)生の白身魚は、赤身魚に比べて肉質がやわらかい。 
(3)魚肉に1~3%の食塩を加えると、粘りの強いすり身ができる。 
(4)いかを開いて加熱すると、内臓側に収縮する。 
(5)霜降りは、魚に塩をふって酢につけることをいう。

←戻る

●回答●

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ