第14回 問題57
【問題57】介護老人福祉施設について適切なものはどれか。2つ選べ。
1 指定介護老人福祉施設ならびに地域密着型介護老人福祉施設は、都道府県知事が指定した介護保険施設である。
2 介護支援専門員が必要と認めた場合であれば、入所者は、訪問看護等の居宅サービスを利用することができる。
3 施設サービス計画を作成する際は、地域ケア会議を開催し、他のサービス担当者に照会等を行うことにより、専門的な見地からの意見を求める。
4 利用者が在宅において日常生活を営むことができるかどうかを定期的に検討しなければならない。
5 感染症や食中毒の予防・まん延防止のため、その対策を検討する委員会をおおむね3か月に1回以上開催するとともに、指針を作成しなければならない。
【用語解説】
●介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
家族事情により、介護ができない場合や、介護者の高齢や療養中などの理由により自宅での介護が難しい方のために、家族に代わって食事や入浴など日常生活の介護や健康管理を行う。
介護認定で、要介護1以上が利用可。
●地域ケア会議
地域ケア会議は①高齢者個人に対する支援の充実と、②それを支える社会基盤の整備とを同時に推進し、「地域包括ケアシステム」を実現させるための重要な一手法。
地域包括支援センターまたは市町村が主催し、設置 ・ 運営する「行政職員をはじめ、地域の関係者から構成される会議体」と定義されている。
構成員は、「会議の目的に応じ、行政職員、センタ−職員、介護支援専門員、介護サービス事業者、保健医療関係者、民生委員、住民組織等の中から、必要に応じて出席者を調整する」とされている。
【解説】
問題 57【難しい問題】
福祉分野において、介護老人福祉施設サービス方法論も出題範囲としてあげられます。
◆ 指定介護老人福祉施設の意義・目的
◆ 指定介護老人福祉施設サービス利用者の特性
◆ 指定介護老人福祉施設の内容・特徴
介護保険法における、介護保険施設は3つ。
そのうち、介護老人福祉施設だけが、福祉系サービスとして位置づけられていますので、毎年出題されることは予想可能と思われます。過去の本試験をさかのぼってみましても、22年では問題56、21年度では問題56、20年度ではお休み、19年度では問題56、18年度では問題56に登場しています。第15回試験においても、高い確率での出題が予想されますね。
1× 【5訂 第1巻82P】
介護保険施設の1つである指定介護老人福祉施設は都道府県知事の指定ですが、地域密着型サービスに位置づけられている、地域密着型介護老人福祉施設(入所定員が29名以下)は市町村の指定となりますので、御注意ください。
2× 【5訂 第2巻351P 第4巻 458P】
ここはぜひとも、しっかり区別しておきたいところです。運営に関する基準の中の、【介護】の項目に下記のようにあります。
◆ 指定介護老人福祉施設は、入所者に対し、その負担により、当該指定介護老人福祉施設の従業者以外の者による介護を受けさせてはならない。
3× 【5訂 第4巻457P】
正しくは、【サービス担当者会議】ですね。施設には多くの専門職スタッフが配置されているのですから、貴重な意見を聴かない手はないですよね。運営に関する基準の中には、下記のようにあります。
施設サービス計画作成担当介護支援専門員は、サービス担当者会議の開催、担当者に対する照会等により、当該施設サービス計画の原案の内容について、担当者より専門的見地からの意見を求めるものとする。
4○ 【5訂 第4巻458-459P】
設問のとおりです。
5○ 【5訂 第4巻459P】
設問のとおりです。
【解答】4,5