第13回 問題41
【問題41】褥瘡に関する次の記述について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 浮腫のある皮膚では、褥瘡のリスクが高くなるので、低刺激性の石鹸を用い皮膚の清潔保持に努める。
2 褥瘡は、寝たきりの人に多くみられ、座位を保持できる人には発生しない。
3 褥瘡の発生を予防するためにも、栄養不良に陥らないよう食事摂取を促す。
4 褥瘡が発生した場合には、速やかに入浴を中止しなければならない。
5 真皮を越える褥瘡の状態にある在宅高齢者は、介護保険の訪問看護における特別管理加算の対象者に該当する。
【用語解説】
●褥瘡(じょくそう)
褥瘡(床ずれ)は、皮膚に持続的圧迫が加わるために血流障害が起こり、その結果として皮膚や皮下組織が死んでしまった状態(壊死)。
適切な予防とケアを行うと褥瘡(床ずれ)の発症リスクは半分以下に抑えられますが、ゼロにすることはできません。発症してしまった褥瘡(床ずれ)に対して適切な治療を行えば、100%ではありませんが治癒させることも可能。
●浮腫(ふしゅ、むくみ)
血管の外の細胞のまわりの水分が、正常より多くなった状態のこと。
【解説】
問題 41【易しい問題】
ここからは、【医療総合】となります。支援分野25問と激闘の末の医療分野はどなたも疲れが出るもの。福祉分野免除の方は、最後に最高の集中力でケアレスミスのないように。医療分野免除の方は、5問のうち3問正答を目指して全力投球でトライを。60問全問を受験される方は、落ち着いて予定どおりの時間配分、ペース配分を守りながら解き進めていきましょう。
1○ 【5訂 第3巻194P】
浮腫の原因はさまざまです。心不全、ネフローゼ、肝硬変・・・。褥瘡と浮腫を関連づけるなら、栄養性浮腫もあたまに浮かんだでしょうか?血漿タンパク質、特にアルブミン濃度の低下、その結果、浸透圧の降下を伴った場合があげられます。皮膚の不潔や湿潤、皮膚の摩擦、栄養不良が褥瘡を促進してしまうことは御存知のとおりです。
2× 【5訂 第3巻72P】
麻痺などのために、自分で寝返りのできない人、腰をあげられない人、動かせない人は褥瘡発生のリスクが高くなります。また、認知症などのため、自分で動こうとしない人も、同じく褥瘡のできやすい人として配慮が必要といえます。
3○ 【5訂 第3巻72~73P】
栄養不良がある場合は、主治医との連携をとったうえで食事内容にも配慮します。
原則は下記となります。
◆ 高たんぱく
◆ 高カロリー
◆ 高ビタミン
これってオンライン模試Ver.3.3にも、登場していましたね。
4× 【5訂 第3巻72~73P】
褥瘡の発生要因の1つに汗や尿、便による皮膚の不潔や湿潤があげられます。入浴、清拭、スキンケア、清潔な寝具、失禁対策、むれ防止などが対策として考えられるでしょう。早い段階での医療機関との連携で、正しい対応をとることが必要です。
5○ 【5訂 第4巻 838P】
設問のとおりです。
昨年度本試験で多くの受験生さんを凍りつかせたのが、問題36。なんと、5つの選択肢すべてが2009年の報酬改定における加算に関するものでした。
指定訪問看護に関し、特別な管理を必要とする利用者に対して、指定訪問看護事業者が指定訪問看護の実施に関する計画的な管理を行った場合は、【特別管理加算】として1月につき、250単位を所定単位数に加算できるとされます。
要介護度の重度化、介護の必要な状態の長期化・・・褥瘡関連の出題は14回試験でも高い確率で予想されます。
【解答】1,3,5