介護支援専門員、ケアマネ

第15回 問題27


01-green

【問題27】疾患と症状の組み合わせとして、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1 緑内症―――眼圧低下

2 肺気腫―――喘鳴(ぜんめい)

3 メニエール病――構音障害

4 慢性心不全―――起坐呼吸

5 尿路感染症―――頻尿


【用語解説】

●肺気腫
酸素と炭酸ガスの交換を行っている肺胞と呼吸細気管支が拡張し、破壊される疾患です。肺胞と肺胞との間の壁が壊れると、いくつもの肺胞が弾力性を失ったひとつの袋のようになります。こうした肺胞の集まり(気腫性嚢胞)がたくさんできた状態を肺気腫といいます。肺気腫になると肺胞が破壊され、その数が減り、肺がスカスカの状態になります。
正常な肺胞が減少し、呼吸面積が減少するため、肺でのガス交換に不都合が生じます。
肺気腫の原因
長い間の喫煙や大気汚染、寒冷などの外的な要因と、体質、年齢などの内的要因、気管支炎などの呼吸器系疾患などが原因としてあげられますが、多くの場合、これらのいくつかが複合して肺気腫を引き起こします。

肺気腫の症状
肺の弾力性が低下すると気道を支える力が失われ、息を吸うときは問題ないのに、吐くときには空気が出にくくなり、努力すればするほど息を吐きにくくなります。

その他の自覚症状としては、咳、痰、痩せなどがあげられます。息切れは、季節変動や、日内変動がそれほど著しくなく、体動時に強くなり、休むと改善します。
咳は、肺気腫に感染症を伴ったり、肺性心になったときなど、急性増悪の時に多く認められます。
痰は、慢性の気道炎症により過剰になった、気道分泌物によるものですが、やはり、急性増悪の時に多く認められます。

●喘鳴(ぜんめい)
喘鳴は、気道が部分的に狭くなった結果、呼吸の際にゼイゼイ、ヒューヒューと鳴る音です。

喘鳴は、気道内部のどこかが狭くなっているために生じます。喘息、慢性閉塞性肺疾患、一部の重症なアレルギー反応などによって気道が広範囲にわたって狭くなっていたり、腫瘍などによって一部が狭くなっていたり、あるいは気道内に異物が詰まっていたりすることによって、喘鳴が生じることがあります。繰り返し起こる喘鳴の最も一般的な原因は喘息ですが、喘息にかかったことがない人でも喘鳴が生じることがあります。また、肺炎や気管支炎などの感染症の他、乳児では細気管支炎によっても、喘鳴が生じることがあります。

●メニエール病
フランスの医師、プロスパー メニエールが、それまでめまいの原因といえば脳卒中といわれていた時代に、めまいが内耳からおきることを初めて提唱しました。それにちなんで、内耳性めまいのある種のものをメニエール病といっています。
病状
何のきっかけもなく、突然おこる激しいぐるぐる回る(回転性)めまいが特徴です。回転性のめまいは、30分位から数時間続きます。多くは、めまいに、吐き気、嘔吐、冷や汗、顔面が蒼白くなる、脈が速くなるなどの症状を伴います。また、めまいと一緒に難聴や耳の塞がった感じ、あるいは耳鳴りなどの耳の症状が現れます。これらの耳の症状はめまいと一致しておきたり悪化したりしますが、めまいの軽快とともに元に戻ります。

●構音障害
生活している環境において使われている言葉が正しく構音できず、周りの人々に言いたいことが伝わらない場合と考えられます。ただし、上で述べたように構音が完成するまでには年月がかかります。そのため、たとえ2歳の子が「クツ」を「クチュ」といっても障害にはなりません。しかし、小学生が「クチュ」というのは構音障害と考えられるのです。

また、構音障害には、構音習得の過程で生じる先天性のものとして機能性構音障害、器質性構音障害があります。構音習得後に生じる後天性の構音障害としては運動性構音障害があります。

●起坐呼吸(きざこきゅう)
ぜんそくの発作がおこったら、横になるより座ったほうが楽なことがあります。
からだを横(水平)にすると、重力のために下半身にたまっていた血液が急に心臓にもどり、肺うっ血が強くなるため、呼吸が困難になるのです。そのため、座っているほうが楽な状態を起坐呼吸といいます。

【解説】

【解答】2, 4, 5


01-green


このページの先頭へ