介護支援専門員、ケアマネ

第13回 問題45

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【問題45】次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1 経管栄養や中心静脈栄養を実施し、経口摂取を行っていない要介護者は、口腔ケアの対象とはならない。

2 薬剤師の行う居宅療養管理指導には、実際の服薬状況の把握、投与薬剤の効果や副作用を的確に医師の処方に反映させることなどの重要な役割がある。

3 訪問診療時に同席するなどさまざまな機会を利用して、主治医と介護支援専門員が連携することは、重要である。

4 急性増悪時に主治医が特別訪問看護指示書を交付した場合には、訪問看護は、その指示の日から2週間に限って、介護保険から給付される。

5 末期の悪性腫瘍や筋萎縮性側索硬化症等の厚生労働大臣の定める疾病等の患者に対する訪問看護は医療保険から給付される。

【用語解説】

●経管栄養
食事を口から摂れない患者に対して、鼻や腹部に形成した穴からチューブを使って栄養補給を行うこと。
消化管機能自体が正常であれば、経管栄養を行うのが最良ですが、消化管の異常をきたしている場合は、末梢静脈や中心静脈から経静脈栄養を行うことになる。

●筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)(ALS)
手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がだんだんやせて力がなくなっていく病気。筋肉そのものの病気ではなく、筋肉を動かし、かつ運動をつかさどる神経(運動ニューロン)だけが障害をうけ、脳から「手足を動かせ」という命令が伝わらなくなることにより、力が弱くなり、筋肉がやせていく。その一方で、体の感覚や知能、視力や聴力、内臓機能などはすべて保たれる。

【解説】

問題 45【易しい問題】

コンピューターでシャッフルして作成したような(?)、見事なアラカルト問題ですが、よく読むと、どれも過去の本試験問題に登場した、あるいはよく似た顔ぶれです。アラカルト問題は得点に結び付けやすいものが多いのですが、頭の切り替えが何度も求められるためケアレスミスも起こしやすいことが・・・。落ち着いて、最高の集中力を出して、設問を読むことが基本中の基本です。

1× 【5訂 第3巻86P】

何度も、何度も、問われてきた経管栄養時の口腔ケアの必要性。迷わず、×としていただけたでしょうか?経管栄養を行っている場合や、歯がない場合は唾液の分泌量が減少し、咀嚼による自浄作用がないため、口腔内は非常に汚れやすく、積極的な口腔清掃が必要となります。

2○ 【5訂 第2巻124~125P】

設問のとおりです。

薬剤師による居宅療養管理指導は、医師および歯科医師の指示のもと行われます。薬局薬剤師は薬剤服用歴において、医療機関薬剤師は薬剤管理指導記録において、服薬に関するさまざまな記載項目が定められており、情報は医師にフィードバックされます。

3○ 【5訂 第2巻102P】

設問のとおりです。

どの先生も、超多忙を極めておられます。待っているだけではお会いできません。ケアマネージャーから、怖がらずに(?)積極的にお目にかかる機会を見つけていくことも大切といえるでしょう。

4× 【5訂 第2巻76P】

訪問看護は、医師の指示によってサービスが開始される仕組みです。訪問看護開始時には主治医が記載した、訪問看護指示書が必要となるのですね。

在宅生活であっても、利用者さんの体調は変化します。病状が悪化するなど急性増悪期の際は、【特別指示書】が訪問看護事業所に対して交付されます。この特別指示書がある場合は、2週間に限り、毎日、訪問看護を提供することが可能となります。ここで、注意すべきことが1つ。それは、その際の訪問看護は介護保険をはずれて、【医療保険扱い】になるということです。ケアマネージャー受験の学習の際には、訪問看護サービスは、介護保険制度からと医療保険制度からの2通りがあることの理解が必要です。

17年、問題37、20年、問題44と、過去の本試験にもしっかり登場していますので、ぜひご確認を。

5○ 【5訂 第4巻766P】

設問のとおりです。

1人の利用者さんに、さまざまな法律や制度が関わり支援をしていることの理解が必要です。

★ 医療分野解答、本当に、本当におつかれさまでした。

難問アンケートでは、問題34、問題36、問題37、問題43、問題44が上位にあげられました。気になったままの設問は、お時間をつくってゆっくり正しい答えを手に入れ、御自身の知識となさってくださいね。

このひと手間がこれからの御仕事にも大いに役立ちます。

【解答】2,3,5

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