介護支援専門員、ケアマネ

第12回 問題29


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【問題29】高齢者の疾病等について、より適切なものはどれか。2つ選べ。

1 肝硬変の原因で最も多いのは、飲酒である。

2 がんの罹患率は、女性が男性の約2倍である。

3 転倒、健忘症状や尿失禁は、薬剤の副作用により引き起こされることがある。

4 器質的便秘とは、腸管の運動能の低下による腸内容の停留である。

5 めまいは、若年者に比べて、循環器系障害や脳血管障害によることが多い。


【用語解説】

●肝硬変
B型やC型肝炎ウイルス感染、アルコール、非アルコール性脂肪性肝炎などによって肝臓に傷が生じ、その傷を修復するときにできる「線維(コラーゲン)」というタンパク質が増加して肝臓全体に拡がった状態のこと。肉眼的には肝臓全体がごつごつして岩のように硬くなり、大きさも小さくなってきます。そこで肝硬変になると、肝臓が硬いために起こる腹水や食道静脈瘤と、肝臓機能が低下するために起こる肝性脳症や黄疸が問題となります。
症状
・くも状血管拡張:首や前胸部、頬に赤い斑点ができる。
・手掌紅班:掌の両側が赤くなる。
・腹水:下腹部が膨満する。大量に貯まると腹部全体が膨満する。
・腹壁静脈拡張:へその周りの静脈が太くなる。
・黄疸:白目が黄色くなる。
・羽ばたき振戦:肝性脳症の症状のひとつで、鳥が羽ばたくように手が震える。
・女性化乳房:男性でも女性ホルモンがあるが、肝臓での分解が低下するため乳房が大きくなる。
・丸萎縮:男性で女性ホルモンが高くなるため睾丸が小さくなる。


●罹患(りかん)
疾病に新たにかかること。ある期間に発生した特定の疾病の新患者数の、その疾病にかかる危険にさらされた人口に対する比率を「罹患率」といい、ある時点、ある地域内の全患者数をその地域の人口で割った有病率とは区別して用いられる。

●器質的便秘
胃、小腸、大腸、肛門などに障害があったり、大腸が病気などの影響によって正常に働かないなどの場合、何かの原因によって腸管が狭くなってしまったり、先天的な影響で大腸が形質異常などによって便が通りにくくなり、排便がスムーズにいかない状態。

【解説】 

【解答】3,5


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