第26回介護福祉士実技試験模範解答(動画・解説・合格ライン)
第26回介護福祉士実技試験の模範解答と解説
1 .試験課題
遠藤ミツさん(80歳)は、2ヶ月前に視力を失い、生活全般に一部介助を必要としています。
遠藤さんは、食事に行く準備を整え、身だしなみを気にしています。
居室のいすに座っている遠藤さんを食堂まで歩行介助してください。
そして、遠藤さんが食卓について、スプーンを持つまでの介助をしてください。
本日の献立はカレーライスです。遠藤さんの返事は、「はい」または、うなずくだけです。
(モデルは、アイマスクを着用しています。)
(試験時間は5分間以内です)
2.第26回介護福祉士実技試験解答動画
3.第26回介護福祉士実技試験模範解答 解説
第26回実技試験お疲れ様でした。
受験生から頂いたメールとインタビューを情報源とし、視覚障害者の介護について実技試験の解説を致します。
実際に模範解答動画を撮影し、試験室の設置物品の配置、5分で収まるよう実技試験解答動画を制作しました。
実際の映像は3月5日から4月10日まで視聴できます。採点されているであろうポイントを テキストベースで解説します。
・第26回介護福祉士実技試験の課題を読んで、試験官が採点したいポイント(項目)を把握できたかどうか?
・課題が求めている介護(演技)を展開できたか?
・心構えとして遠藤さんの目の代わりすること、視力以外は遠藤さんの残存機能を活用しできるところは遠藤さんにしていただく意識を持って臨めばよかったでしょう。
では、課題が求めている介護を大まかに解説します。時間軸で、5分間を3分割します。時間の順番時系列で 考えて見ましょう。
前半部分・中盤部分・ 後半部分と3分割します。
■おおまかな求められている介護 おおざっぱにご説明します。
1.前半部分
・身だしなみを整える。
2.中盤部分
・座位→立位
・歩行介助
・立位→座位
3.後半部分
・食前の介助
上記の1.2.3.の要素に視覚障害者の場合はどう介護するかという 観点と安全・安楽・個人の尊厳・自立支援の介護3原則を付加して 介護を展開することが求められています。
具体的に実技試験の出題範囲に書かれている採点項目を照らし合わせると 下記の項目が採点されていると予想します。 時間の順番で確認するとわかり易いでしょう。 下記のチェックボックスにレ点を入れて採点してみましょう。 15個ありますので、レ点が1個入ると6.66点加点されると考えましょう。 自己採点してみましょう。
■■試験出題範囲に書かれている項目■■
■前半部分
採点項目 ポイント 01.コミュニケーション 挨拶ができたか 02.利用者の健康状況の把握 体調確認・トイレ確認ができたか 03.事前の説明と承諾 目的説明・確認・承諾をしたか 04.外見(観)の変化を察知する観察 ボタンの掛け違いに気づいたか 05.残存機能の活用 ボタンを遠藤さん自身が直したか ■中盤部分
採点項目 ポイント 06.事前の説明と承諾 通路状況説明・介助方法相談 07.ボディ・メカニックスの活用 身体介護(座位→立位)ふらつき確認 08.視覚障害者の歩行介助 基本姿勢確認 09.視覚障害者の歩行介助 安全な誘導・スピード・方向転換 10.ボディ・メカニックスの活用 身体介護(立位→座位)安全に座れたか・姿勢の確認 ■後半部分
採点項目 ポイント 11.事前の説明と承諾 クロックポジションで説明してよいか? 12.食前の介助 クロックポジションで献立の説明したか? 13.自立支援 【意欲の促進】楽しい食事を演出できたか? 14.食前の介助 位置確認方法は適当か? 15.食前の介助 安全か(熱い物・水・液体? 模範解答動画をご覧いただくと、分かりやすいと思われます。
考え方として
【視覚障害者の介護で優先すべき事項】を採点項目として抽出しました。おしぼり・食前にのどを潤すといった介護をとりいれると5分間にゼッタイ収まりません。
課題にも嚥下状態は触れられていません。
おしぼりも、場所さえわかれば自分でできます。なので、ここは採点項目に入れていません。
丁寧な介護では、7分くらい試験時間があればおしぼり、のどを潤すをとりいれることは可能と推察。